親子で「香育」してみませんか?子供に香りの楽しさ伝えよう
アロマの取り入れ方
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「香育」は子供たちに向けた「香りの体験教育」です。植物の恵みである精油の香り体験を通して「嗅覚」に意識を向け、豊かな感性や自然環境の大切さを学べると共に、天然の香りで心も身体も元気になる知恵も学べます。親子で一緒に楽しめるので、お子さんの自由研究にもおすすめです♪ご家庭で簡単に楽しめる方法もご紹介します。
香育とは?
「香育」という用語は,AEAJ(公益社団法人 日本アロマ環境協会)が 2005年 4月に新 たに考案した名称で、次世代を担う子供たちに香りの大切さを伝える教育の事です。人間や植物にとっての香りの役割などを学んだ上で、植物によって香りが異なることや、人それぞれで嗅いだときの気持ちが異なることを体感します。香りを意識することで感受性や想像力を豊かにさせ、自然環境の大切さも学べるので、子供たちにとってとても大切な学びであると言えます。
昔と比べ現代の子供たちは、外に出て自然のなかで遊ぶ機会が減り、植物に触れて自然の香りを楽しむことも減りました。そのため自然界にある様々な香りを嗅ぐ機会が少ない半面、身の回りには人工の香りがあふれています。子どもたちが植物の香りを体験するという感覚的な経験をすることは、香り成分がもたらす効果を用いて、情緒の安定や生活リズムの改善、脳の発達を促すなど、人格の形成にも役立てることができます。
- 参考URL
- 公益社団法人 日本アロマ環境協会
アロマテラピーについて
香育の実践には,アロマテラピーが活用されています。アロマテラピーは植物から抽出した香り成分の精油(=エッセンシャルオイル)によって、心や身体のトラブルを緩和して、健康や美容をサポートしてくれる芳香療法です。
精油は,植物の花,果皮,樹皮, 根,種子,樹脂などから抽出した天然の素材で、有効成分を高濃度に含有した揮発性の芳香物質です。 精油の香りを嗅ぐと、芳香成分が鼻の粘膜から脳に伝わって自律神経を刺激し、それが私たちの心や身体に快・不快の感情を与えるといわれています。
嗅覚のメカニズム
嗅覚は視覚や聴覚などを含む「五感」の中で、唯一「情動」(怒りや悲しみなど一時的で急激な感情の動き)に伝わるといわれています。香りを嗅ぐと,香りの芳香成分は電気信号へと変化して鼻の奥にある嗅神経を介して脳の大脳辺縁系、視床下部、下垂体へ伝達されます。
この中の視床下部は、自律神経やホルモンのバランスを司っている非常に重要な器官で、芳香成分が視床下部に直接働きかけることで、自律神経やホルモンのバランスを整えることができるのです。
一方、大脳辺縁系は記憶を司る「海馬」や感情を司る「扁桃体」などで構成されています。香りを嗅いだときに、その香り関わる懐かしい記憶がふと蘇るのには海馬の働きが関係しているといわれています。扁桃体は「快・不快」などの感情を司ります。アロマの香りが扁桃体にダイレクトに伝わることによって、私たちは安らぎや心地良さを感じるのです。
香育によって生まれる子供へのメリット
◆香りの心地良さを体験できる
植物の香りが自身のリフレッシュやリラックスに役立ち、心地よく過ごす方法を知ることで豊かな感性や人に対する優しい気持ち、そして日常のストレスを乗り越えていくチカラを育みま す。
◆自然の大切さ、環境意識を高める
精油を知ること で,人と植物との関わりを知ることになり,自然を大切にしようという意識や環境を守る気持ちが芽生える契機となります。
◆記憶力や集中力を高める
香りで五感を刺激できるので、記憶力や集中力がアップ
親子で楽しみながら出来る「香育」
香育は学校やイベントだけでなく、家庭でのおうち時間でも親子で気軽に楽しめて、香りの大切さも学ぶ事ができます。一緒に手作りのアロマグッズを作れば、お子さんの自由研究としても最適です!簡単気軽に楽しめる事例をいくつか紹介します。
◆香りあてクイズをしてみよう!
数種類の精油を用意して何の香りかあてっこしてみると楽しいですね。会話の中で「どんな香りがする?」とか「この香りが好き!」など色々な感覚を言葉で引き出してあげると良いでしょう。
◆香りのイメージをお絵描きしてみよう!
香りを嗅いだイメージを引き出せたら、そのイメージを言葉だけでなく、絵や色で表現してみるのも楽しいですね。想像を膨らませて自由に描いてみましょう。
◆親子一緒にアロマでリラックスしてみよう!
寝る前のベッドや枕にアロマスプレーして、良い香りに包まれてリラックスしてみてはいかがでしょうか?香りをゆっくり嗅ぐことで呼吸が深くなり、きっと良い眠りにつけるでしょう。
▶「香育」にも活用出来る、気軽に使えてリラックスできるアロマスプレーはこちら
お風呂タイムにバスソルトを入れて香りを楽しむのも良いですね。お風呂でなくても、大きめの桶にバスソルトを入れて一緒に足や手を入れて、足浴、手浴を楽しむのもgood!
◆アロマスプレーやバスソルトを作ってみよう!
アロマスプレーやバスソルト(バスオイル)の手作りに挑戦しみるのも良いですね!お子さんの自由研究にもおすすめです。
・アロマスプレーの作り方
①材料をそろえる(50mlを2%濃度で作る場合)
・天然精油 20滴程度(精油1滴=0.05ml)
→目的や好みに合わせて精油を選びます。合成香料ではなく100%天然精油を用意しましょう。
・無水エタノール(10ml)
→精油は水に溶けないので、純度の高い無水エタノールで溶かして薄めます。無水エタノールは薬局などで購入できます。
・精製水(40ml)
→純度の高い精製水を使用することで、アロマの香りを生かすことができます。ミネラルウォーターを使用する場合は軟水がおすすめ。
・スプレー容器
→安価なプレスチック容器は精油成分で劣化する可能性があるので、アルコール・精油対応のプラスチック容器かガラス製がベターです。
・ビーカー
→材料の分量を量るために必要です。
②容器に入れてよく混ぜる
・スプレー容器に無水エタノール、天然精油を入れて軽く振りながら混ぜる。
・精製水を加えて、ふたを閉めてよく振りながら混ぜる。
・完成!
※エタノールと精製水が分離するため、よく振ってから使用しましょう。
※劣化防止のために冷暗所に保管し、1か月程度で使いきりましょう。
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・バスソルト(バスオイル)の作り方
用意するもの
・精油(1~5滴)
・バスソルト大匙1杯or植物オイル10ml
①バスソルト若しくは植物オイルに精油を入れる
(精油ははお湯に溶けにくいので、バスソルト若しくは植物オイルで希釈し、お湯に入れます。)
②湯船に入れてよく溶かす
*手足浴の場合
用意するもの
・精油(1~2滴)
・バスソルト小匙1杯程度
・大きめの洗面器やバケツなど(両足が入り、くるぶしの上~ふくらはぎ位までお湯に浸かれる深さがあるもの)
・お湯(40℃~42℃位)
・タオル2枚(バケツの下に敷く用と足ふき用)
・冬は継ぎ足し用のお湯(ケトルなどに。冷めやすいので熱めのお湯)
・冬はひざ掛け(浸かっていない膝などの冷え防止)
・冬は靴下(足湯後にすぐ履けるゆったりしたタイプがあるとbest)
①用意した大きめの容器に、40℃~42℃くらいのお湯をを入れる
(バケツのお湯で床が濡れないようにバケツの下にタオルを敷きましょう。)
②精油(アロマ)を入れてお湯に溶かす
(精油ははお湯に溶けにくいので、バスソルト若しくは植物オイルで希釈し、お湯に入れましょう。湯船に入れる場合の量の半分を目安に)
*お子様が使用する場合、刺激の強い精油は避けましょう。
(*AEAJでは、無水エタノールで精油を希釈する事を紹介しています。AEAJ:アロマテラピーの楽しみ方)
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日常生活の中でも出来る「香育」
日常的にお散歩や公園に遊びに行くときに見かける花や葉、森林の香りなども自然の香りです。近所のお花屋さんに行ってお花を見たり嗅いだりするのも良いでしょう。
普段の何気ない会話の中で自然に触れて、親子で植物の名前や、香りの印象、色合い、空気感など感じて楽しんでみるとその中にも植物への興味が沸き「香育」は芽生え育ちます。
是非お子様の休み期間など、改めて「香り」に触れて五感を楽しみながら笑顔になれる時間を作ってみてはいかがでしょうか?
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